2006年2月28日火曜日

包帯クラブ The Bandage Club


天童荒太さんの新刊は、
読んでいてちょっとほろ苦くなる、そんな一冊。

日常生活の中で、人はそれぞれ傷つきながら生きている。

それは傍目からはわからなく、
他の人にとっては何でもないことかもしれない。

でもそれを傷だと認めてあげるだけで、
人って楽になったりする。

それぞれの傷を包帯で巻くという、
何でもない治療を行う”包帯クラブ”

その発足の経緯と、その後を織り交ぜながら描かれている。

天童さんの作品にしては珍しく(?)将来が
希望あふれ描かれているかな。

でも傷をもつ苦さは、読みながらしみこんでくる。

元気なときに読むのをお勧めするかな。

06年2月読 BO行き
★★★★☆

2006年2月26日日曜日

The MANZAI 1


甘酸っぱい青春時代。
そんな香りが漂ってくる1冊。

あさのさんの描く少年たちは、みんな魅力的。
今回は少女たちも頑張っている。

バッテリーに比べ、外からは見えない、
それぞれの内面とかが書かれているかな。

みんな何らかの悩みを背負って、
でも日々頑張っているのだと。

こんな学生生活って、何かいいよなぁ~
一生懸命頑張っている主人公たちを応援したくなる。

次号も楽しみ!

06年2月読
★★★★☆

「みんなの意見」は案外正しい


本書で語っていることは、
固定観念からしてかなり驚きの内容。

色々なシーンにて、一人の意見よりも、
いわゆる”愚民”の意見の集約の方が
いい結果を生み出すということ。

組織の中に於いて、優秀な一人の人に
頼りがちの現代(CEOがもてはやされたり)、
意外とグループでの結論が、真をついていると。

優秀な一人を探すことは難しい。
成功体験があっても、それは偶然の結果かもしれない。
また20世紀に成功しても、21世紀に成功するとは限らない。

まぁそんな事を数々の実験のデータをもとに述べている。

自分の職場に置き換えながら読んでみると、また面白い。
一読をおすすめする。

しかし、この本を訳すって、ほんますごいよなぁ~
尊敬!

06年2月読
★★★★☆

2006年2月19日日曜日

ソニーの法則


98年に書かれた本。

社員&OBの言葉で、ソニーという会社が描かれている。

登場するみんな、愛情たっぷりに、
そして自信をもって、ソニーを紹介している。

最近はちょっと苦戦気味のソニーだが、
日本が世界に誇る企業なのは間違いない。

今私たちが当たり前のように使用している電化製品も
本当にここ何十年の話なんだなと、改めて驚き。

創業時の意識をどこまで社員に伝えられるか。
そしてそれを超えられるか。
それがソニーの課題かな。

06年2月読 BO行き
★★★☆☆

2006年2月14日火曜日

若きウェルテルの悩み


言わずも知れたゲーテの作品。
多分名作なんだと思う。

恋に破れたゲーテが、
友の死をきっかけに20代半ばで書いた作品。

死んだ友と自分を映しあわせたウェルテル。

ゲーテはこの作品を書いたからこそ、
83歳の人生を全うすることができたのだろう。

小説の中でウェルテルは死を選び、
ゲーテはこの作品を生み出したことで、
その後も数多くの恋にめぐり合えた。

現代とは道徳観、理念観というものが全く違う18世紀。
その時代の流れのなかで、相手のある人を好きになった苦悩。

それが重く伝わり、いつもだったらさくさく読めるのに、
この本には正直苦戦。
時間もかかったし、頭にはいるまで同じフレーズ繰り返し読みながら。

時代が変わっても人の感情に変化はないが、
周りの価値観は大きく変わっているのだよねぇ。

06年2月読 BO行き
★★★★☆

2006年2月4日土曜日

これが私の優しさです―谷川俊太郎詩集


色々な企業広告でも使われている谷川さんの詩。
そのイメージをもって読むと、かなり覆される。

一見優しげな詩が生まれる前には、
数多くの生への疑問の叫びがいっぱい。
読んでいて、ちょっと苦しくなる。

夜寝る前に声に出して読んでみる。
そのリズム、その想いが胸にしみる。

06年2月読 BO行き
★★★★☆

2006年2月1日水曜日

運命の足音


なんとなく読まず嫌いだった
五木寛之さんの一冊。

最初から圧倒される。

実体験に基づいた語り。
歴史の重み。
年をとるとともに得られる悟り。

今の時代、過去について語りつぐことの必要さを感じた。

今しか生きていなければ、
こんな時代が永遠だと勘違いもしたくなる。
戦争や戦後は遠いもの。
映画や本の中だけのものと。

でも実際その時代を生き、
今一緒に生きている人がいることに改めて気づく。

06年2月読 BO行き
★★★★☆