2021年6月30日水曜日

風よ僕らの前髪を

弥生小夜子さんの
風よ僕らの前髪を。
図書館本です。

叔父で元弁護士の恭吾が
殺されて2ヶ月。
元探偵事務所で働いていた
悠紀は叔母の高子に頼まれ
事件を調べることに。

恭吾と高子の養子で悠紀の家庭教師の
教え子でもある志史を疑う叔母。

複雑な家庭環境から他人に心を
閉ざしている志史。
彼のことを調べるうちに、悠紀は志史の
同級生で同じように周りに壁をつくる
理都の存在を知る。

中学時代お互いに唯一心を許していた
志史と理都。

悠紀が探偵事務所で働くことになった
6年前の事件。

その時と同じく自分も志史に対してできることが
あったのではないかと、自分を責める悠紀。

志史と理都の絆。
2人の義父には憤りを感じます。

志史はこんなに真相語らんよねと思いながらも、
まぁほぼデビュー作ですし。

切ないお話ですが、瑞々しさも感じました。

21年6月読
★★★☆☆ 

2021年6月29日火曜日

大人は泣かないと思っていた

寺地はるなさんの
大人は泣かないと
思っていた。
図書館本です。

九州北部の田舎に暮らす
32歳農協勤務の翼くん。
大酒呑みの父との2人暮らし。
趣味はお菓子作り。

親友の鉄腕くん。
ゆず泥棒のレモン。

田舎ならではの閉鎖的かつ封建的社会。
嫌ですねぇ。

翼くんと鉄腕は大好き。
レモンはいまいち。
なので翼くんはなんでレモンを選ぶのやら。

お酌警察わかるなぁ。
なにもしない、という悪事。
閉塞感が伝わる文章でした。

21年6月読
★★☆☆☆ 

2021年6月27日日曜日

ドラゴン桜

阿部寛さん主演の
ドラゴン桜。

偏差値32で定員割れが
続く高校。
リストラが続く龍海学園は
東大を目指して学力向上を
目指すことに。
元暴走族の弁護士桜木に白羽の矢。
元生徒の水野弁護士も。
出世しましたね。

進学校化か自由な学校か。
学園の進むべき道。

東大専科の設立。

どれだけ本質を考える力があるか。

助っ人は豪華。
ゆりやんも登場。
過去の出演者たちも。
ガッキーも。
山Pも声やけ登場。

誰が悪役か味方なのかはころころ
変わります。
まさか理事長が。

そして2次試験での藤井くんの決断。
えらいねぇ。

熱くて良いお話でした。

★★★☆☆ 

魂手形 三島屋変調百物語七之続

宮部みゆきさんの
魂手形。
三島屋変調百物語の
7作目。

"語って語り捨て、聞いて
聞き捨て"の三島屋の
変わり百物語。

聞き手は富次郎さん。
語り手の話を墨絵に描き"あやかし草紙"
に封じ込め聞き捨てとする。

今回は3つのお話。
美丈夫の武士による火焔太鼓のお話。
兄弟の絆。

富次郎さんが大好きな焼き団子の娘の
両親の苦難な話。

そして表題作は魂手形。
成仏できない魂を送り届ける水夫のお話。

おちかの懐妊はめでたい。
無事に産まれてきますように。
謎の男が気になります。
多分以前も登場したのやろうけど、
覚えておりません。。

富次郎さんは絵師の道を歩むのでしょうか。
そしたら誰が聞き手になるのか。
続きも楽しみです。

前作の感想はこちら>>>

21年6月読
★★★☆☆ 

2021年6月26日土曜日

星影さやかに

古内一絵さんの
星影さやかに。
図書館本です。

昭和39年からお話は
始まります。
オリンピックのために
つくられた駒沢オリンピック
公園を訪れた兄妹。

妹から託された亡き父の日記。
長兄と妹によると"気が滅入る"
"よく分からない"日記。

それから話は昭和19年、22年、25年、
26年に続いていきます。

東京の中学の英語教師であった父は、
古川に戻ってきた。
一日中書斎に引きこもり、子どもの顔も
ろくに見てくれない父。
周りからは非国民と陰口をたたかれている父。

一家に君臨する祖母の多嘉子。
書斎から出てこれない父。
働かされている母の寿子。

話が進むにつれ多嘉子さんのことが
好きになります。
そして寿子さんは逞しい。
昔の女性には権利も自由もなく大変
やったんですね。

父が病んだ原因は読むのも切ない。
でもこれは史実なんですよね。
人は恐怖に陥ると混乱し、攻撃性を
高めるもの。
悲しいことです。

奥羽越列藩同盟にしろ、戦争にしろ、常識と
されるものは180度変わる。
そんな中で多嘉子さんもお父さんも、
変わらなかったんですね。

以前読んだラジオドラマ"鐘の鳴る丘"も
お話の中で登場です。

感想はこちら>>>

21年6月読
★★☆☆☆ 

First Day

ファースト・デイ 
わたしはハナ!

トランスジェンダーのハナ。
女子として中学へ入学に。

御両親が偉いですよね。
あと友だちに告げる時の勇気たるや。
尊敬です。
あとプールデビューも。

ハナをいじめる小学校の同級生
やったイザベラ。
彼女も苦しい状況で。
あと親に認められない同級生も。

ラストシーンのハナがプールに飛び込む
シーンはすかっとしました。

主演のイーヴィー・マクドナルドさんも
トランスジェンダーなんですね。
声優の人も。
多くの人が生きやすい世の中でありますように。。

★★★☆☆ 

2021年6月25日金曜日

半径5m

芳根京子さん主演の

半径5m。


1話で辞めようとしていた
のですが、録画解除漏れで
結局そのまま。

毎熊さんが出ていたので
ついついね。

かおりんさんもいいね。
トランスジェンダーの苦悩と
父親としての苦悩。

緒方直人さんも登場。

記者が見せる真実にスクープ。
半径5mの中で見える記事。

最後の山辺さんの決断はあかんよねーーー
なんか消化不良です。、

★★☆☆☆

2021年6月23日水曜日

柊先生の小さなキッチン

高森美由紀さんの

柊先生の小さなキッチン。

図書館本です。

バレンタインの日に彼が
二股かけていたと知り、
失意から食欲不振に陥った
一葉。

そんな一葉が住むアパート万福荘の
お隣に引っ越してきた柊先生。
イケメンの家庭科教師。

彼がつくる心もお腹も癒すごはんで
少しずつ元気になる一葉。
愛犬の久太郎の癒し。

そしてさらに引っ越してくる
住人達。
在宅ワーカーの石原や、柊先生の
生徒の親子など。
彼らにも柊先生のお料理がお役立ち。

柊先生いいなぁ。。
そんな先生を追い詰めるSNSには
ほんまにムカつきます。
みんな自分を認めてほしいんですよね。
そこはわかるけど。。

そして一葉のあきれるくらいの鈍感っぷり。
柊先生もお気の毒です。
そして柊先生に嫉く久太郎がかわいすぎます。

南部みたいな居酒屋さんもいいですね。
盛岡に行きたくなりました。

21年6月読
★★☆☆☆

2021年6月22日火曜日

明るい原田病日記 私の体の中で内戦が起こった

森まゆみさんの
明るい原田病日記。
図書館本です。

100万人に5人しかいない
原田病になった筆者の
闘病記録。
原田病について知りたくて
読んでみました。

明るいといいながら、退院後もずっと症状は
続いていて、正直読むのが辛い部分も。
闘病記録は生半可な気持ちでは読めないです。。
元気な時に読むのをお勧めします。

闘病されている方の大変さがよくわかりました。
あと西洋医学の限界とが考えさせられました。

"フラジールな私。"
確かにそうですよね。

思ったのは、病気になった人が悪いってことは
無いってことです。
自責になる必要は全くないと思います。

21年6月読
★★★☆☆ 

2021年6月20日日曜日

白医

下村敦史さんの
白医。
図書館本です。

先日読んだ中山七里さんのに
続いて今回も安楽死が
テーマ。
それやけ難しいテーマっ
てことですね。

ホスピスに勤める神崎医師が
関与したとされる3件の安楽死の裁判。
彼を告発した高井医師。

下村さんは安楽死の是非やけに留まらず、
看護師のターミナルケアへの葛藤や、
シベリアでの強制労働や、死刑を執行する
刑務官の苦悩も取り上げます。

鎮痛と安楽死の違いはなにか。
死なせる側の苦しみ。

答えのない問いでした。。

21年6月読
★★★☆☆

2021年6月19日土曜日

アンダーグラウンド・ガールズ

草凪優さんの
アンダーグラウンド・
ガールズ。
図書館本です。

他の作者さんと間違えて
予約。
エロ系と知り驚き、
読むの辞めようか
とも思いましたが、知らない世界を
知るのもということで読んでみました。

吉原の高級ソープヴィオラがコロナで廃業。
No. 1の波留は仲間たちとともに
デリヘルを始める。

確かにコロナで風俗は大打撃ですよね。
その後は波留を救おうとする仲間たちと
ヤクザの親分に骨抜きにされる波留。

話は非現実的ではありましたが、風俗業の
彼女たちは今の時代はどうしているのか、
餌食になっていないのか、考えました。
食いものにされる女性たちがいるのは事実ですよね。

21年6月読
★☆☆☆☆

2021年6月18日金曜日

まよい道 新・吉原裏同心抄 1

佐伯泰英さんの

まよい道。

今後百年の吉原の礎を
築くため一年間京の島原に
見習いにきた、吉原の裏同心
の幹次郎と元花魁の麻。

藩を妻汀女とともに逐電し、
は裏同心を務める幹次郎。
幹次郎に吉原炎上時に助けられ
彼を慕う麻。
二人を心よく京へ送り出した汀女。

これシリーズの途中ものなんで話
全体がわからんけど、なんかなぁ。
幹次郎と麻の関係がなんか納得できずで。
汀女は素晴らしすぎますね。

21年6月読
★☆☆☆☆

2021年6月17日木曜日

ドクター・デスの遺産

中山七里さんの
ドクター・デスの遺産。
図書館本です。

犬養刑事シリーズで
読んでいなかった一冊。

難しいテーマのお話。
尊厳死を担うドクター・
デスと対峙するお話。
法律では罪であっても他国では
許容されている。

娘までダシに使って犯人検挙を
試みる犬養刑事。
奥底では犯人へのはみ出し同士の
共感も。

ドクター・デスはこの人やったかの
驚きもありましたが、高齢化社会の
日本への重たいテーマでもありました。
なかなかに難しいですね。

前回読んだのはこちら>>>

21年6月読
★★☆☆☆ 

2021年6月16日水曜日

あずかりやさん

大山淳子さんの
あずかりやさん。
図書館本です。

商店街のはずれにある
あずかりやそん。
1日100円であずかってと
言われたものをあずかる。
店主の透さんは目が見えないけど
記憶力は抜群。

静かな誠実があるお店。

のれんや自転車、ガラスケース、猫に
利用者からの目線でのあずかりやさんの
5つのお話。

この時はまだシリーズになるって思ってなかったんですね。
続きも読むのが楽しみです。

21年6月読
★★☆☆☆

臨床の砦

夏川草介さんの

臨床の砦。

図書館本です。

信濃山病院の敷島医師。
新型コロナと対峙する日々。
医療崩壊の前線。

情報不足、作戦の欠落に
果てのない消耗戦。
まさに負け戦の前線で戦う医師、
看護師たち。
辛いのは私たちだけではない。

正解が出るまで待っている余裕もない。
正解とは言えなくても、最善の道を選んだ。

高齢者介護自殺で発生したクラスター。
更に追い込まれる敷島たち。

負の感情のクラスター。

個人的努力と矜持でこの前線を支えてくれている
医師たちに心より感謝します。

一人でも多くの人に読んでほしい一冊です。

21年6月読
★★★★☆

2021年6月15日火曜日

風は山から吹いている Why climb mountains with me?

額賀澪さんの
風は山から吹いている。
図書館本です。

クライミングの強豪校の
出身でインターハイ出場
経験もある筑波岳。
登山部の穂高に勧誘され
登山部に。

高校の時のコーチ謙介が
山で滑落死。
責任を感じる岳は、登山を通じて
謙介の死と向き合う。

穂高が岳を誘った理由。
そういうことやったんですね。

登山っていいなぁと感じました。

21年6月読
★★★☆☆

グルメ警部の美食捜査

斎藤千輪さんの
グルメ警部の美食捜査。
図書館本です。

熟成ステーキの大食い
チャレンジに失敗しながら
お金を持っていなかった
カエデは久留米警部に救われる。

警察官志望ながら身長制限により
なれなかったカエデは、久留米警部の
お抱え運転手となる。

父は警察庁長官で、007マニアで
献血好きの警部。
生粋の美食家である警部は、グルメ好きに
より事件を解決。

まぁいかにもフィクション。
アニメとかに向いてるかな。
娯楽本です。

献血したくなりました。

21年6月読
★★☆☆☆ 

2021年6月14日月曜日

イチケイのカラス

竹野内豊さん主演の
イチケイのカラス。
型破りの裁判官を
演じています。
まぁこんな裁判官
いないよねー
と気楽に観れました。

4話の裁判はなかなかに
きつかったですね。
12年前の事件を巡る再審請求。

川添っちいい味出しています。
イチケイの愉快な仲間たち。

軽いけど疲れてる時に観るには
こんな感じがちょうどいいのかもです。
これはまた続きもやりそうですね。

★★☆☆☆ 

銀塩写真探偵 一九八五年の光

ほしおさなえさんの
銀塩写真探偵。
図書館本です。

高一の時、銀塩写真と
出会った陽太郎。
写真家の辛島弘一に
教わりながらフィルム
での撮影と現像にのめり込む。

受験に一年専念し、ようやく辛島の元を
訪れると辛島がいなくなっていて、
辛島の姪の杏奈と写真の世界に入りこむ。

ここからネタバレあります。

弘一のもう一つの顔は銀塩写真探偵。
ネガに写る世界に入りこむことが
できるというもの。

そして弘一から銀塩写真探偵を引き継いで
ほしいと言われた陽太郎。

陽太郎家の不仲。
弘一のライバルとの絆。
辛いけどあったかい。
そんなお話でした。

今の人たちはカメラといえばデジカメや
スマホでフィルムなんて知らないんですね。
活版印刷と同様過去のものなんやと、
読みながらしみじみと。
手触り感のあるフィルムやからこそ成り立つおは話。

これはこれからもシリーズ化しそうですね。
読むのが楽しみです。

21年6月読
★★★★☆

2021年6月13日日曜日

薔薇のなかの蛇

恩田陸さんの
薔薇のなかの蛇。
図書館本です。

かなり久しぶりの
理瀬シリーズです。

舞台はイギリス。
E村にある祭壇で見つかった
死体について語るヨハンとある男。

そしてアーサー、デイヴの父
オズワルドの誕生日前に集められた
親族たち。
妹のアリスが連れてきたのは禍々しい
美しさのリサ。

そして起こる第二の殺人。
一族への聖なる魚からの脅迫状。

リサの魅力は全世界的。
アーサーもイチコロです。

そしてヨハンもリサも大活躍。
最後はそれぞれの暗躍振りに驚き。
まさかヨハンを訪ねた男があの人とは!?
やられました。

しかし2007年から2020年まで連載されてたって
すごい年月です。
恩田さんのこのシリーズへの想いを感じます。

これからリサとヨハンのイギリスシリーズは
続いていくのでしょうか。

リサとアーサーの今後の絡みが楽しみです。

前作の感想はこちら>>>

21年6月読
★★★★☆

2021年6月11日金曜日

リボルバー

原田マハさんの
リボルバー。
図書館本です。

パリのオークション
ハウスで働く冴。
ゴッホとゴーギャンを
テーマに絵画史を研究。

そんな冴のもとにゴッホを
撃ち抜いたというリボルバーが
持ち込まれる。

経営危機に直面しているオークションハウスを
救うため、錆びついたリボルバーが、ゴッホの
自殺に関わりがあるもの証明してすることが
冴に求められる。

そしてそのリボルバーとゴッホとゴーギャンの
つながりが明らかになっていく。

ゴッホとゴーギャン。
太く短かった2人の天才の関係。

ゴッホのお話読むたびに思うけどテオはすごいな。
あそこまで献身的に兄を支えるなんて。
生きてるうちに報われてほしかったです。

21年6月読
★★★☆☆

2021年6月10日木曜日

神様の御用人 10

浅葉なつさんの
神様の御用人。
最終巻です。

双子の黒龍に呑み込まれた
黄金。
黄金を迎えに行った良彦も
黒龍により怪我を。

荒脛巾神の阿弖流為への愛。
蝦夷征伐を託された田村麻呂と
阿弖流為の友情。
金龍であった黄金のサンユへの想い。
神々の助けもあり立ち向かう良彦。

このシリーズはもともともう少し
のほほんとした温かいお話でしたが、
前巻からはガラリと厳しめで、切ないお話に。
終わりに向けてのラストダッシュ。。

最後には孝太郎さんも少しやけ登場して
よかったです。

これからも番外編はあるとのことなんで、
心待ちにします。

前作の感想はこちら>>>

こちらは2,300冊目のレビューです。
これからも良書との出会いが楽しみです。

2,200冊目のレビューはこちら>>>

21年6月読
★★★★☆ 

2021年6月9日水曜日

沙林 偽りの王国

帚木蓬生さんの
沙林。
図書館本です。

オウム真理教を題材に
したお話。
562頁の長編に読むのに
気合いが要ります。
3章の地下鉄サリン事件が
一番の長さで、延々に続くので読み終わらないかと
思いました。。

松本でのサリン事件から上九一色村、
そして地下鉄サリン事件以降の諸々。
中毒学の専門家である九州大学医学部
沢井教授からみた一連の流れ。

組織的洗脳。
ポアするとかほんまにあぜんとします

土地買い占めや、地方との軋轢ありましたね。
坂本弁護士失踪事件とか。。

優秀な学生たちが、なぜに。。

"宗教が倫理観を黒塗りする"
宗教って恐ろしい。
まさに狂気です。

戦争のときの国家も同様。
生物兵器の歴史とか。
七三一部隊について知らなかったので
大変勉強になりました。

地下鉄サリンの時の聖路加の対応は
素晴らしいです。

警察は初動捜査はかなりのお粗末ですが
長官が襲われた後はかなりの執念さで罪を追求。
それを裏付ける専門家の先生方もすごいと思います。

化学的要素も多く、小説家というより解説な
面が強いので、読むのにかなり時間かかりました。
でも改めてオウムの事件を振り返れてよかったです。

時間は掛かりましたが読めてよかったです。

21年6月読
★★★☆☆ 

2021年6月7日月曜日

道をたずねる

平岡陽明さんの
道をたずねる。
図書館本です。

地図のゼンリンを
モデルにしたお話。

1958年から2017年まで。
別府の幼なじみの3人。
俊介に、一平に、湯太郎。
親子2代のクスノキでの誓い。

一平の父永伍が営み、俊介の父
葉造も働く地図屋キョーリン。
俊介は高校卒業後にキョーリンに就職。

地道に歩き作り上げていく住宅地図。
まさに伊能忠敬の世界。
こういう人たちにより地図は
作られていったんですね。

初版は荒地を耕す行為。利益は
改訂版から生まれる。
永伍の先見の明。

戦争や統治のための地図づくりから、
生活や商売のための地図づくりへ。

こうやって今の日本の地図はつくられ、
その後のインフラやカーナビに。
頭が下がります。

俊介の話はどこまでがほんまなのか。
ほんまやとすれば、母が知らなかった真実を
私たちが知ることに複雑な思いです。

21年6月読
★★★★☆ 

2021年6月5日土曜日

海蝶

吉川英梨さんの海蝶。

図書館本です。


忍海愛。
父は海上保安官で
潜水士(海猿)。
兄も海上保安大学校に入学。
高校入学前の春、気仙沼で
同級生と再会。
そして311に遭遇。。
母は行方不明に。

その時に彼女を救助した八潮剣は、
海上保安庁初の女性潜水士になった
愛のバディに。
愛の兄ともバディを組んでいた剣。

海上保安官の中で2%しかいない海猿。
その潜水士の中で37人しかいない
特殊救難隊にいた剣、そして愛の兄の仁。

女性潜水士となり海蝶と名づけられ、
マスコミからも注目。
しかし父と兄は反対。

兄と3回"迷惑だ"と言われたら辞めると約束し、
兄に言われて残り2回。

海難事故が発生し、現場に向かう愛たち。
救助された女性は記憶喪失で、父から離れない。

その潜水でミスにより心肺停止になった愛。
父は"海蝶はお荷物。現場じゃ、迷惑でしかない"と愛に。

そしてラスト。
家族3人での潜水。
すごくよかったです。

愛にはこれからも頑張ってほしいです。

そして多くの初となる女性たちも。。。

21年6月読
★★★★☆

2021年6月4日金曜日

二人がいた食卓

遠藤彩見さんの
二人がいた食卓。
図書館本です。

泉と旺介の夫婦。
旺介のために美味しい
食事をつくる泉。
しかしファミレス舌の旺介と、
さっぱり系が好きな泉。

食の相性って重要ですよね。
育ってきた環境とかも。。

泉の空回りは読んでいて辛すぎます。。
いくら策士の泉で、外堀埋めても旺介さんの
気持ちまでは変えられなかった。。
それは最後まで続きました。。

私はこんなに頑張ってるのになんで!?
という泉の想い。
わかるからこそ読んでいてしんどかった。
旺介さんも同じやったんでしょうね。。

お料理が美味しそうやからこそ、辛すぎました。。

21年6月読
★☆☆☆☆

 

ジュリーの世界

増山実さんの
ジュリーの世界。
図書館本です。

大好きな京都が
舞台のお話。
1979年。
河原町のジュリー。
誰よりも悠然と歩く浮浪者。

三条京極交番に配属になった木戸。
フィクサーの愛人の息子の少年。
彼らから見たジュリー。

時代の息吹も伝わってきます。

勝手にシンドバッドはジュリーと
ピンク・レディーのタイトルから来てるのか。
知りませんでした。

そして極楽鳥はほんまに綺麗ですね。

ジュリーがなぜ歩き続けたのか。
明かされる話。

河原町のジュリーは実在した人物のよう。
今より寛容な世やったからなんでしょうね。。

明るい闇。
たしかに今は増えていると思いました。

21年6月読
★☆☆☆☆

2021年6月3日木曜日

ラスプーチンの庭

中山七里さんの
ラスプーチンの庭。
図書館本です。

グーちゃんとユーちゃん
の姉妹。
祖母が信仰している宗教に
ユーちゃんが。
ユーちゃんを救ったグーちゃん。

そして更なる不幸が。
父がALSに。
高い薬品の支払い、困窮する暮らし、
しかし父は亡くなり、母も自殺。
幼い姉妹は別々に暮らすことに。
病院への仕返しを誓いながら。

いきなりスタートからこれで、げんなりでしたが、
犬養刑事シリーズなんやとわかってからは前向きに。

男の嘘はわかるけど、女性の気持ちは全く
わからない犬養刑事大好きです。

長く腎臓を患っている犬養刑事の娘の沙耶香の
頼みで、病死となった少年の死を調べる。

まぁ最初にあそこまでの伏線の紹介があったので、
誰たちが黒幕かはすぐにわかりました。

それよりも民間医療とか、理論よりも感情で
善悪の判断とか、なんかそういうそもそもの
テーマに考えさせられました。

犬養刑事シリーズはもう6作も出てるんですね。
1作以外読んでいて、そちらにもびっくりでした。

前作の感想はこちら>>>

21年6月読
★★☆☆☆ 

2021年6月2日水曜日

ブロードキャスト

湊かなえさんの
ブロードキャスト。
図書館本です。

先日このシリーズの
2作目を先に読んでいた
やつです。
やはりこちらから
読みたかったな。
返却前やったんで読後に次作を再読。

中学で駅伝に打ち込んできた圭祐。
親友の良太に誘われ強豪校を受験し、
その合格発表後に事故により負傷。

夢破れての入学。
そこで正也に誘われ放送部に。

陸上ひと筋やった圭祐の文化系部活への偏見。
そこにいる人たちへの違和感。
しかし全国大会へ向けて圭祐の気持ちの変化。

圭祐は正也に会えてよかったね。

番外編は正也と師匠のお話。

次作を読んでるからこそ、より感情移入して読みました。

湊さんは、こんなお話も書けるんですね。
じんわりと浸透しました。

返却前なんで次作も、もう一度読みたいと思います。

とても好きなお話です。

次作の感想はこちら>>>

21年6月読
★★★★★

2021年6月1日火曜日

おまじない

西加奈子さんの
おまじない。
図書館本です。

8つの短編小説。
どれも女の子のお話。
あざとい子やら、
痛々しい子など、
読んでいて、なんだかなぁ。。
と思う感じ。

孫係のおじいちゃんはいいですね。
あねごやドブロブニクの子は切なすぎます。

これ読んで共感する人も多いのやろうけど、
私にはちと。。。でした。

フィクションの世界では清々しくいたいもんです。

21年6月読
★☆☆☆☆