川村元気さんの
世界から猫が消えたなら。
ある日いきなり余命を
宣告される主人公。
そして悪魔に「この世界から
何かを消すと一日命を得る」と
取引を持ちかけられる。
それから死を迎えるまでの7日間が描かれています。
当たり前か。。
自分で選んだら、自分にとって価値が低いものを
消せばいいだけだからね。
電話、時計、映画。
消えるたびに1日延びる命。
"何かを得るためには、何かを失わないとならない。"
世の条理ですね。
他にもいくつもの胸に響く言葉。
-何も失わず、何かを得ようとするのは、
奪う行為に他ならない。
-人間は何かを生み出すたびに、何かを失ってきた。
-人は何かを覚えるために忘れる。
忘却は前進のためにある。
-すぐに伝えられないもどかしい時間こそが、
相手のことを想ってる時間そのものなのだ。
-この世界にあるほとんどのものは、あってもなくても
よいものなのだ。
-大人になって得たものと失ったもの。もう二度と取り戻せない、
感動や感情。そのことを思うと、なぜだか無性に悲しくて
涙が止まらなかったのだ。
-もし自分の人生が映画なのだとしたら。
僕はエンドロールのあとも、 その人のなかに残る映画でありたい。
-人間は、不自由さと引き換えに決まり事があるという安心感を得たのだ。
-本当に大切なことを後回しにして、目の前にあるさほど
重要ではないことを優先して日々生きてきたのだ。
-自分が存在した世界と、存在しなかった世界。そこにあるであろう、
微妙な差異。その小さな小さな"差"こそが僕が生きていた"印"なのだ。
軽快な文章やけど書かれている事は深い。
考えさせられます。
ただ生きることに意味があるのではなく、どう生きるかに意味がある。
悪魔の定義が人それぞれ違うのも考えさせられました。
自分に一番近くて、遠い存在。
そしてお母さんの手紙には泣いちゃいました。
猫の歩きにテトテトとって擬音語をつける
川村さんの感覚が新鮮で好き。
自分がいなくなってもきっと世の中何もなかったように
そのまま続くんやろうなぁと考えることあるけれど、
まさにそんな事を題材としてるお話。
もっと一日一日を大切に生きないとね。
このお話は映画化もされるみたい。
なんか映像になっても余韻が無くなるとか
浅くならないといいけど。
14年10月読 BO行き
★★★★☆