2013年5月21日火曜日

切れない糸

阪木司さんの本は
読んでいてほっこりとする。
 
父親の急死により突然家業の
クリーニング屋を継ぐことになった
新井くん。
 
日常のちょっとした謎を
友人の沢田くん と
解決していくお話。
おどろおどろしい事件はなく
どれもちょっとしたミステリー。
 
クリーニング屋さんって
よくよく考えるとほんとに個人情報の宝庫だよね。
こんな商店街のお店は少なくなってるとは言え。
 
作者があとがきに書いてる通り、
絶滅危惧種である「ご用聞き」を主人公にした作品。
 
つながりが希薄になってる現代だからこそ心にしみました。
 
沢田くんがすごくいい。
でも彼も新井くんに拾われたのだよね。
そして居場所をようやく見つけられた。

シゲさんもいいね。
そして登場しないけどお父さんも。
2人は似た同士の親子なんだね。

いくつか心に残った言葉を。

・「考えるな 感じろ。」
これ”燃えよドラゴン”のセリフか。
これ以外にもたくさん映画に関する言葉が出てきます。
それは後半の謎のヒントにもなっているのだけど。
 
・「きちんと機能している商店街ってのは、
小さな規模のプロフェッショナルの集団だと俺は思う。」
まさにそうだよね。
日本の商店街の皆さんはこれを読んで元気出してほしい!
 
そして一番心に残ったのがこれ。
 
・「そう「今」は続かない。
終わらないことはないし、いなくならない人はいない。
だから今を楽しもうと思うこと。今、起こってること。
今、目の前にいる人。それをきちんと味わっておけば、
突然終わりが来ても後悔せずにすむかもしれない。」
 
ラストもとても好き。
 
・「離れていても、遠い気がしない。
「ここにいてくれてたらな」と思うことはあっても、寂しくない。
一人でいても、一人じゃない。」
糸は確かに、つながっているから。」
 
私も根が欲しい。
そして糸の切れない凧になりたい。
 
「和菓子のアン」の梅本のおばちゃんもちょこっと登場。
 
今の自分に琴線に触れる言葉がたくさん。
いい本に出会えて嬉しい。
 
13年5月読 BO行き
★★★★☆

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