2013年1月25日金曜日

凍りのくじら

25歳の写真家芹沢光。
彼女の高校生活を振り返る
お話。

父親である初代芹沢光は失踪し、
母は癌での闘病生活。

自分の居場所が見つからず、
周りを覚めた目でみながらも
切実につながりたいという気持ち。

そんな彼女を表す言葉は
”Sukoshi・Fuzai”

なんかわかるな。

尊敬する藤子先生の「SFはSukoshi・Fushigi」という
言葉から彼女は人々にそれぞれSFの形容詞をつけていく。

Sukoshi・Free,Sukoshi・Flat,Sukoshi・Fukenkou etc.
 
読んでいると作品に漂うやるせない世界観が
うすい膜のように全身にはりついていく。
それははがしたくてもはがせない。
主人公の苦しみが乗り移ってくるよう。
 
でも不思議と読むことをやめられない作品。
 
辻村さんの作品って圧倒的な世界観があって、
読んでいるとどうしてもその世界観に取り込まれてしまう。
この力はSugoku。

もう現実に戻りたくなくなるような。

みんな苦しみながら日々生きているんだなって感じる。

どうしようもないストーカーとかもいるけど、
でも最後に救いを感じさせるのが不思議。

一人一人が生き生きと描かれているからかな。

両親も多恵さん郁也も。
そしてりほこも。

最後はあぁ~そういうことかって感じだったけど
そんなのどうでもいい位にりほこにエールを。

ドラえもんの世界観も素晴らしい。

それぞれの章はドラえもんに登場する
道具たちで名づけられている。

辻村さんの作品はこれで3作目だけど、
他のもはやく読みたくなりました。

心に残った言葉はこれ。

-本当に大事なものがなくなって後悔して、どうしようもなくなって。
そうなった時、私は、それに耐えられるかなぁ?

13年1月読
★★★★★
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1102641457/subno/1

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